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3月に置いていく君に

※にょた介パラレル話ですので苦手な方はご覧になられないことをお勧めします!

そして主人公がかっこ悪いです!(名前:雨宮 蓮司 

「あ?あ、今年は桜が咲くの早かったなぁ」
午前中で終わってしまった教室で
のんきにペンを回しながら中庭の桜を見ていた陽介がつぶやいた。
授業に遅れてきたこいつにノートを見せろといわれてから1時間
いい加減腹も減ったし無駄口たたかないでさっさと写せ、
そう言ってやりたいが、口には出さなかった。

俺たち特捜隊が命を懸けて解決し、霧が晴れて
一件落着―――するハズだった事件。

あの霧の立ち込めた年末。
原因不明の昏睡状態に陥った菜々子をはじめ、
精神的に異常を起こす人間が稲羽市で続出した。
視界をほとんど塞うほどの濃霧による閉鎖感と
ストレスが主な原因だと今は言われている。

が、

そんな中…唯一肉体に異常をきたしてしまった馬鹿が目の前にいる。

175あった身長は20cm近くも縮み、細いというより薄かった腰つきは
ゆったりした制服の上からも見て取れるほどやわらかい丸みを持ってしまった。
胸についてはもう誰の願望だよといわんばかりに盛り上がってる。
そんなホルモン異常では済まされないような身体を朝早くから調べられて
陽介は2時間目の途中から授業に参加し、現在に至っている。

「女性化」すること事態おかしな事なわけだが、
秘密結社ラボ以降「状態異常」でなることも多かった為、
まさかメシアライザーでも直らないとは、誰も思っていなかったのだ。
直斗に頼んで検査してもらってるがテレビの中で起こることが
こちらで解明できる確率は極めて少ないだろう。
イゴールたちにも相談してみたものの、面白そうに目を細められただけで解決には至らなかった。

ふと遠くで長瀬の掛け声が聞こえ我にかえると、
陽介が不思議そうに俺を見つめていた。
…表情には出なかったと思うが照れ隠しにカバンに手を伸ばす。
「物理の方はいいのか?」
教科書を書き分けノートを引っ張り出しながらたずねると
「あっ、物理は途中から来てっから半分だけ写させて」
「わかった」
慌てて思い出したように回していたペンの頭を3回ノックして
ノートに目を落とした陽介を見て安堵する。

どうでもいいけど胸を机に乗せるな。
行儀が悪いぞと注意したら肩がこるんだよと批難された。

普段男子にガン見されてることに全く気がついてないのが腹立たしい。
自覚を持て、ソレも俺のなんだから。

―――。


…そう言い張れるのはもう片手で足りる日数だ。
どんな状況でも時間がかかっても、自分の道は自分で切り開けると信じていたけれど、
誰かを悲しませることだけはしたくない、そう思っていても、

転校を阻止できるほど今の俺は大人じゃない。

親友以上の関係を持つようになってから、
行為中「女だったらいいのに」と心無い言葉を、何度か口に出した。
だから始めて「女体化」した時、陽介のほうから誘ってきてはじめて気がついた。
こいつが俺の言葉を気にしない訳がないのだ、と。

ガタン

椅子の床を擦る音がやけに大きく響いてハッとする。
陽介が窓を開けるとすっかり暖かくなった風に鼈甲色の柔らかい髪が揺れる。
暖かい日差しと桜の香り、そして陽介の後姿に胸が締め付けられた。

「なぁ、蓮司」

「…ん」

「俺、大丈夫だから」

大丈夫なわけないだろう、そうじゃない、そうじゃないんだ。
本当は男だろうが女だろうが関係ない―――…。
伝えたいのにこんな時ばかり喉が震えて言葉が出ない。


「そんな顔すんなよ」


なんでそこで笑うんだ。この馬鹿は。

お前がそんなきれいに笑うから
泣きそうな俺がみっともないじゃないか。


にょた介


たまらず抱きしめた身体はやっぱり柔らかくて小さくて、
抱きしめ返してくれる陽介の体温に
俺は喉が鳴るのを必死で堪えることしか出来なかった。






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うちの主人公はうぬぼれ馬鹿なので
陽介の献身的な態度で始めて自分が甘えて
わがままし放題だったことに気がつくんだと思います。

真EDの最終日のダンジョンでに男に戻った陽介にぶん殴られます。たぶん。

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